Makuakeの手数料20%の内訳と手取り額
Makuakeの手数料は20%。掲載は無料で、決済手数料もこの中に含まれます。ただし手元に残る額を知るには、この20%だけでは足りません。
消費税は別途かかり、支援者にも安心システム利用料が発生します。入金は募集終了の翌月25日です。この記事では、実際にいくら手元に残るのかを公式の料率をもとに説明します。
手数料は20%
Makuakeの手数料は、応援購入総額に対して20%(税抜)です。掲載にあたっての初期費用はかかりません。
他社は利用手数料と決済手数料を分けて表示することが多いのですが、Makuakeは決済手数料を含めた合計で20%です。あとからカード決済分が上乗せされることはありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 20%(税抜) |
| 決済手数料 | 上記に含まれる |
| 初期費用 | なし |
| 内訳 | 公表されていない |
20%に何が含まれているのか
内訳は公表されていませんが、何が含まれるかは公式に明記されています。
- キュレーターによるコンサルティング
- 薬機法・景表法などの審査とアドバイス
- 自社メディア・SNS・アプリでの紹介
- 広報サポート
つまりMakuakeの20%は、決済の処理費だけでなく、人が付いて伴走する分の費用を含んだ値段です。
消費税を含めた負担額
20%は税抜の数字です。請求時には消費税が上乗せされるため、負担は22%相当になります。
100万円を集めた場合、手数料は税抜20万円、消費税を含めると22万円です。
他社と料率を比べるときは税抜の20%で見ますが、実際に引かれるのは税込の額です。20%のつもりで資金計画を立てていると、この差の分だけ足りなくなります。
調達額別の手数料と手取り額
率のままでは金額の感覚がつかみにくいので、調達額ごとに直したものが下の表です。
| 調達額 | 手数料(税込) | 手取り |
|---|---|---|
| 50万円 | 11万円 | 39万円 |
| 100万円 | 22万円 | 78万円 |
| 200万円 | 44万円 | 156万円 |
| 300万円 | 66万円 | 234万円 |
| 500万円 | 110万円 | 390万円 |
| 1,000万円 | 220万円 | 780万円 |
手取りは税込の手数料を引いた額です。実際に振り込まれるのはこの列になります。
目標金額はいくらに設定すべきか
ここまでは「集まった額からいくら引かれるか」を見てきました。ただ、実際に必要なのは逆の計算です。手元に残したい額が先に決まっていて、目標金額をいくらに設定すればいいのかを知りたい。
手数料は税込で22%なので、手元に残る割合は78%です。必要な額を0.78で割れば、設定すべき目標金額が出ます。
| 手元に残したい額 | 設定すべき目標金額 |
|---|---|
| 50万円 | 約64万円 |
| 100万円 | 約128万円 |
| 200万円 | 約256万円 |
| 300万円 | 約385万円 |
100万円を手元に残したいなら、目標は100万円ではなく約128万円です。ここを100万円のまま設定すると、達成しても手元には78万円しか残りません。
実際にはリターンの原価と送料も先に出ていきます。手数料の前に、まず必要経費を足してから割るのが正しい順序です。
制作費に100万円、リターンの原価と送料に40万円かかるなら、必要なのは140万円。これを0.78で割って、目標金額は約180万円になります。
実際のプロジェクトはいくら集めているか
Makuakeに公開されているプロジェクトのうち、募集終了済みの50,834件(2026年8月時点)の調達額を集計しました。
中央値は78万円でした。この規模なら手数料は税込で約17万円、手取りは約61万円です。
いっぽう平均は268万円で、中央値の3.4倍あります。差が開くのは、ごく一部の大型プロジェクトが平均を押し上げているためです。
目標を達成したプロジェクトは83.8%でした。掲載前に審査があり、達成の見込みが立つ企画が選ばれているためと考えられます。
同じ購入型でも、プラットフォームによって規模はまったく違います。 CAMPFIREの募集終了済み14,334件を同じように集計すると、中央値は18万円でした。Makuakeの78万円は、その4倍以上です。手数料率だけでなく、集まる金額の水準も違うことは押さえておく価値があります。詳しくはCAMPFIREの手数料の記事にまとめています。
他社の手数料と比べるとどうか
20%が高いのか安いのかは、単体では判断できません。主要7社を同じ基準(起案者が負担する税抜の合計料率)で並べると下のようになります。
| サービス | 手数料(税抜) |
|---|---|
| MOTION GALLERY | 10% |
| READYFOR | 14% |
| Kibidango | 15% |
| CAMPFIRE | 17% |
| GREEN FUNDING | 18.2% |
| Makuake | 20% |
| machi-ya | 25% |
Makuakeは上から2番目です。ただし、料率だけを並べても比べたことにはなりません。
料率の低いサービスは集客支援や伴走が薄く、高いサービスはメディア露出や専任担当がつきます。手数料はおおむね「集客をどこまで代行してもらうか」の値段です。自分で支援者を集められるかどうかで、同じ20%の意味が変わります。
手数料が定額のクラウドファンディングという選択肢
クラウドファンディングの手数料は調達額に対する割合で決まるのが一般的ですが、調達額にかかわらず定額という料金体系もあります。
私たちが運営しているTentがそれで、いくら集めても手数料は20万円(税別)です。
同じ300万円を集めた場合に、手元に残る額がどれだけ変わるかを明細で並べたものが下の図です。
ただし、定額が有利になるのは一定額を超えてからです。Tentの場合、Makuakeの20%と入れ替わるのは約120万円。それ以下の調達額では、Makuakeのほうが安くなります。
調達額の分布で見たとおり、120万円以上は全体の38.5%でした。CAMPFIREでは同じ計算で13.8%だったので、Makuakeでは定額が有利になる層がずっと厚いことになります。料率が高いぶん、逆転する金額が早く来るためです。
定額で成り立つのは、集客支援や手厚い伴走を持たないからです。Makuakeがキュレーターの伴走や広報を手数料に含めているのに対し、Tentは自分で支援者を集められる人向けに機能を絞っています。キュレーターに付いてほしい人には、Tentは向きません。
支援金はTentを経由せず、Stripeを通じて起案者へ直接入ります。
調達額ごとの各社比較とシミュレーターは手数料の比較ページにまとめています。
支援者が負担する安心システム利用料
Makuakeの手数料は、実行者だけが払うものではありません。支援者にも安心システム利用料がかかります。
応援購入金額(送料・税込)に対して、一律2.2%(税抜)。小数点以下は四捨五入され、決済画面に表示されます。
- 応援購入 10,000円
- 安心システム利用料 242円
- 安心システム利用料 242円
- 手数料 2,200円(20%+消費税)
- 10,000円 − 2,200円
- 安心システム利用料は実行者には渡らない
2024年8月1日以降に開始したプロジェクトが対象で、寄附型とMakuake事務局が運営するプロジェクトは対象外です。All-or-Nothing方式でもAll-in方式でもかかります。
この利用料と引き換えに、返金制度が用意されています。リスク&チャレンジ期間を満了してもリターンが提供されず、さらに6か月を超えても実行者から返金がない場合、Makuakeが返金します。上限は支援者1名につき1プロジェクトあたり30万円です。
支援者から見ると安心材料ですが、実行者から見れば支援のハードルがわずかに上がるということでもあります。リターンの価格設計をするときは頭に入れておくとよいでしょう。
入金までの期間
Makuakeでは、募集終了月の月末で締め、翌月25日に入金されます(土日祝や金融機関の休業日にあたる場合は翌営業日)。
注意したいのは、起点が募集終了日ではなく月単位である点です。5月1日に終了しても5月31日に終了しても、入金は同じ6月25日になります。
月末に終わるつもりで組んでいた予定が月初にずれ込むと、ここで1か月の差がつきます。リターンの原価や送料は先に払う必要があるので、この期間の資金繰りは想定しておく必要があります。
Makuakeに早期入金の有料オプションはありません。入金は翌月25日で固定です。
なお私たちが運営しているTentでは、支援金がプラットフォームを経由せず、支援が入るたびに起案者へ直接届きます。募集の終了を待つ必要がありません。
All-inとAll-or-Nothingでの手数料の違い
Makuakeには2つの募集方式があります。
- All-or-Nothing:目標金額に達したときだけ資金を受け取れる。未達なら支援者に全額返金され、手数料も発生しない
- All-in:目標未達でも集まった分を受け取れる。1円でも集まれば手数料が発生する
手数料率はどちらの方式でも同じ20%です。方式によって手数料率が変わることはありません。違いは、手数料が発生する条件だけです。
- 資金を受取
- 手数料 20%
- 支援者に全額返金
- 手数料なし
- 集まった分を受取
- 手数料 20%
目標未達のリスクを避けたいならAll-or-Nothing、集まった分を確実に受け取りたいならAll-inという選び方になります。ただしAll-inは未達でもリターンを履行する義務が残ります。
Makuake STOREとの違い
Makuakeには、クラウドファンディングとは別にMakuake STOREがあります。プロジェクト終了後の商品を継続して販売する場所で、手数料の考え方も違います。
| Makuake | Makuake STORE | |
|---|---|---|
| 手数料 | 20%(税抜) | 20% |
| かかる対象 | 応援購入総額 | 税込の販売価格(送料込み) |
| 初期・月額費用 | なし | なし |
料率は同じ20%に見えますが、かかる対象が違います。STOREは税込の販売価格(送料を設定していれば送料を含む額)に対してかかります。
クラウドファンディングは「新しいものを世に出す場」、STOREは「出したものを売り続ける場」です。手数料だけで比べるものではありません。
手数料の会計処理
手数料は応援購入総額から差し引かれて振り込まれるため、通帳に残るのは手取り額だけです。ここで手取り額をそのまま売上として記帳すると、帳簿が実態と合わなくなります。
総額で記帳するのが原則です。応援購入総額を売上として計上し、差し引かれた手数料は支払手数料として別に費用計上します。100万円が集まって78万円が振り込まれたなら、売上100万円・支払手数料22万円という形になります。
購入型クラウドファンディングは、実質的にはリターンの先払い購入にあたるため、通常の商品売買と同じ扱いです。売上を立てる時期も入金時ではなく、リターンを渡した時になります。それまでは前受金として扱うのが一般的です。
消費税については、手数料に消費税が含まれているため課税仕入れとして扱えます。ただし免税事業者か課税事業者か、簡易課税を選んでいるかで結論が変わります。
ここは事業の形態によって扱いが変わる部分です。金額が大きくなる場合は、実際の処理を税理士に確認してください。
よくある質問
決済手数料は別途かかりますか。 かかりません。20%に含まれています。他社は「利用手数料+決済手数料」と分けている場合が多いので、比べるときは注意が必要です。
掲載するだけで費用はかかりますか。 かかりません。初期費用は無料で、成功報酬型です。
目標に届かなかった場合も手数料はかかりますか。 All-or-Nothing方式で未達なら、資金調達自体が成立しないため手数料はかかりません。All-in方式では、集まった金額に対して手数料が発生します。
入金を早めることはできますか。 早期入金の有料オプションはありません。入金は募集終了月の翌月25日で固定です。募集終了日を月末寄りに設定すれば、待機期間そのものは短くできます。
この記事の数値の出典は。 手数料率・入金時期・安心システム利用料・返金制度はMakuake公式サイトおよび株式会社マクアケの発表(2026年8月時点)によります。調達額の分布は、Makuakeの公開APIから募集終了済みプロジェクト50,834件を取得して集計したものです。手数料は改定されることがあるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。